あの日から、
毎日あの人とのメールのやりとりが
続いた。

1日一通ずつ

少ないと思うかもしれないけれど、
私もあの人も
一通の手紙を大切に書いて送っていた。




そんな毎日が過ぎ、
気づくと夏休みも終わり、
今日は始業式だ。



校長先生のお決まりの話に
ウトウトしていると、
後ろに立っている同じクラスでもある
由良が声を掛けてきた。


「ねえ、梓ー!
学校帰りにクラスの皆でカラオケ
行くことになったんだけど、
梓も来ない?」

「カラオケかー」


ちょっと惹かれるが、
私は今日、どうしてもやりたいことが
あった。


「由良、ごめん。
今日は行けない。また誘って!」


「えー、梓来れないのかー。残念!
じゃあまた今度2人で行こ!」