顔も知らない貴方へ



突然恵太くんが
笑い出した。


「ちょっと!人が真剣に告白してるのに!」


「ごめん、ごめん!
いや、梓ちゃんには敵わないなと
思ってね.....。」


少しだけれど、
とても長く感じる沈黙が
2人の間を流れる。


それから、恵太くんは真っ直ぐ
私を見て言った。


「......やっぱり、梓ちゃんのこと
大好きだ!
.....俺と付き合って下さい。」


「喜んで!!」


私は溢れそうになった涙を
堪えながら、
恵太くんが可愛いと言ってくれた
とびきりの笑顔で答えた。



私たちは微笑みながら向かい合い、
少し夕日が沈み始めた空の下で、
二度目のキスをした。