あの日以来、夕里は私の傍で居てくれた。私の為にと笑顔で振る舞ってくれてる。

「ねぇ、心愛。私、決めたんだ。」

「?何を?」

「心愛が私達の為だと思ってくれてるのなら、私は心愛の傍でずっと居る。笑顔で居続けるって……。」

「……うん。」

「だから、お願い。心愛とこの僅かしかない日々を一緒に居させて?」

「……夕里……。分かった。あり、がと。」

私は本当に恵まれてる。夕里にこんな嬉しい事言われるなんて、涙が出ちゃうよ……。

ねぇ、神様。どうして私を病気にさせたの?苦しいよ、辛いよ?お願いだからもっと生きたいよ?

でも、そう願っても日々は過ぎ去っていくんだもんね。どうしようもないのかな……。


あれから2日が経った。
今は学校で休み時間……。私は伶斗に
呼ばれていた。

「どうしたの?伶斗。」

「俺さ、心愛と一緒にいろんな場所歩きたい。心愛と今を居られるなら、俺はそれだけでいい。」

「伶……斗?」

「こんな俺だけど、ものすごく心愛を愛してる。ずっと一緒に居たい。」

ずっと、望んでた言葉を伶斗はくれた。でも……でも。
「で、でもそれだと……伶斗の幸せが……。」

「俺の幸せは、今こうやって心愛と笑って居られる事。他の女になんて興味ない。」

どうしよ、本当に嬉しい。泣きたいぐらいすごく嬉しい。ねぇ、もっともっと生きたいと望むのはいけない事ですか?

「あり……がと。伶斗大好き。」

私は、本当の気持ちを『大好き』という言葉にすべて思いをぶつけた。

大好きって言った、私の顔を見て伶斗は少し照れ臭そうに笑顔を向けてくれて。

「あぁ、俺もお前大好き。絶対一緒に居てやる。だから辛い時は溜め込まないで泣け。な?」

「ぅん。」

もっと生きたい、もっと笑っていたい。もっといろんな事学んでいきたい。