そんな話をしているうちに、購買の前にたどり着いた。

しかし…


「なんか騒がしいね」


真央ちゃんのいう通り、なんだか騒がしかった。

基本的にうちの学校は学食利用者が多く、購買には人が集まらない。

一体どうしたんだろう?


そこには刃物を持った男子生徒が、ギャラリーに囲まれて立っていた。


「え、ちょっと何あれ!?」


これでは購買どころの話じゃない。

と言うか、どうしてこんなことに…


「弥生…教室戻る?」


「う、うん」


踵を返し一瞬だけ振り向くと、刃物の先は男子生徒の腹部に向かっていた。