「たーくーお酒ぬるくなっちゃうよ〜」







「ごめんごめん!
ま、みんなでゆっくりのみましょー」



たく兄はそう言って2人から
お酒の入った袋を受け取った





そこに立っていたのは
身長170くらいの人と
180後半の人



170くらいの方は割と童顔だ
ってゆーか可愛い系の顔






180くらいの方は.....
目つき悪すぎ
なんか怖い....




でもなんだろ。不思議な感じ



目があって慌ててそらした




ドキドキする






「さっ!みんな座って!
今日はお疲れってことで!」



かんぱーい!!!!!!







ゴクッゴクッ


ップハー!!






「最高!ゆーちゃんも愛衣ちゃんも
のんでのんで!!」





たく兄できあがってんなー






優も私ものんだ



あれ、こんなもんだっけ?
ジュースみたい



成長した?笑




「たーくーその2人紹介してよ!」





童顔の方が喋り出した








「おっ!そーだそーだ!
こっちが俺のいとこで優ちゃん
んでこっちが優ちゃんの幼馴染の
愛衣ちゃん!どっちも高1〜」




優と私は軽く頭を下げた





変に緊張する






「若いね〜2個もしたか!」





「たく兄あたし達にも紹介してよー」








「そーだな!
こっちの童顔が智也(トモヤ)」





「よろしくね!優ちゃん愛衣ちゃん」






笑顔が可愛い
本当に2個上?









「それでこの怖いのが真(シン)
あんま喋んないけど気にしないでね」





「.....どーも。」




素っ気ない返し









でもなんでだろう
やっぱりドキドキする。

真ってゆーのか






っておい。
どうした私







どうした 遠野愛衣!!!






「智也さんと真さんですね!
よろしくでーす!」








さすが優





慣れてるな







「2人ともかわいいね〜」




智也さんがニコニコしながら
喋りかけてくる







この人チャラいな、多分。



優が好きそうなタイプ







やっぱりそーだった






「智也さん笑顔可愛いですね〜」






優はデレデレだ。






お酒のせいで
酔っ払ってるだろうな絶対









このあともみんなでワイワイ騒いだ





2時間くらい経ったのだろうか









「そろそろ帰りますか〜」





たく兄が切り出した








「そーしましょーうっ」







優と智也さんが揃って返事をする













完璧この3人できあがってる。








相変わらず
真さんは喋らない







なんかずっと見ちゃう








目が合いそうで合わない








「真ちゃーん!運転してぇ〜」




たく兄が真さんに言った






真さんはなにも喋らず頷いた









「愛衣〜あたしの家まで道案内頼んだ
助手席のってね愛衣ちゃん!」









優はもうアウトだ





仕方ない乗るか










「みんな乗ってますかぁ〜?
いーち、にーい、さー.....」







智也さん完璧落ちた。





乗った瞬間落ちるってどんだけ










シートベルトをしめた






運転席を見る








「あっ、私道案内するんで....」









なんでか知らないけど






うまく喋れない









「よろしく。」







初めてこんな近くで声を聞いた








余計にドキドキしている










車が動く
真さん免許もってるのかな


じゃないと運転しないか。












この会場から優の家までは
車で15分くらい









この15分どーすればいいのか









後ろは全滅。








なにか喋らないと









緊張してる。
どうしよう。

なにから喋れば...










「あ、あのー、真さんって彼女とか
いるんですか〜?」








引きつった笑顔で問いかけた









沈黙が続く










だめですよね、





いきなり聞いちゃ






なに質問してるんだろ




やっと正気に戻った



なんか恥ずかしくなってきた




顔が赤くなっていくのが分かる



いや、これはお酒のせい。
きっとそう。








諦め掛けたそのとき







「いないよ...ちょうど1年いない」








え、いないのか



以外。安心。







って、安心する意味だろ






おかしくなってる自分。







「愛衣ちゃんは?」







え?質問返された?
しかも名前で呼んでる









「い、いますよ〜
でも付き合ってる感じなくて〜
興味持てないんですよね、彼氏に」








なにいってるんだろ





いるかいないか聞かれただけなのに
どうでもいいことまで言っちゃった









ドキドキしすぎてテンパる









また沈黙。






「あのさ.....」







「は、はいっ!」





なんだろう。
なに言われるのかな









「ここ、どこ」









あっ。


道案内することすっかり忘れてた









「す、すいません!
え、えっと....
道戻ってもらってもいいですか...」









あーもうテンパりすぎ








「わかった」






クスッと笑いながら言った








え、今笑ったよね?
なんで車の中なの
真っ暗でなんも見えないじゃん








ってなに残念がってるんだよ。
ばーか。









「すいません…案内忘れてて…」








「大丈夫。」









素っ気ないけど
応えてくれるだけ嬉しい