いろんな事を考えているうちに、
放課後はやってきた。

待ち合わせのこの教室で、ひとり紗英を待つ。

―――――ｶﾞﾗｯ

「ごめん、委員会が長引いちゃって....」

「あぁ、大丈夫だよ。俺も今来たとこだし。」

そう返事をすると、紗英はホッとした表情を見せた。

その後は、少しの沈黙。

「あのさ、」

先に言葉を発したのは紗英だった。

「話、なんだけど....」

「うん？」

「蒼弥はほんとに、わたしのこと好き？」

そう言った紗英は、少し涙声だった。