声をかけてくれたのは、同じクラスの委員長だった。

「神田くん、傘、ないんでしょ?」

俺はどう反応したらいいのかわからず、返事ができないでいると、

ほら!と言いながら傘を差し出した。

「…さんきゅ。」

そういうと、委員長は微笑みながら、

「神田くんはさ、雨、嫌い?」

そう、俺に問い掛けた。