外はカラッとした寒さで、 それが冬なんだなって思った。 学校の校門付近にはカップルが何組もいた。 寒さから人恋しくなるのかな? 女の子の顔も男の子の顔も笑ってる。 楽しそうだな。 左を見ても春紀は笑ってはいない。 きっと楽しくないんだ。 私は空しくなった。 「…春紀…。」 「なに?」 会話する時、私は何故か春紀の目が 見れない。 だから常に真っ直ぐ前を見ているけど、 春紀がこっちを見ている気がした。