「おいっヒゲ坊主っ
イワンにこれだけ言っとけっ!」


「はっはいっ何でしょう?」


ケンは姿勢を正した執事に向き合い髪をかきあげながら告げる。


「俺が王子になったらスグ暴言吐くし王国傾くぜ

それに宮廷暮らしは窮屈で無理だ

王子になるべくして育ったイワンが適役だ

しっかりと

アンと王国を守れよって」


その言葉を聞き執事は安堵の表情を浮かべ涙ながらに


「はっはいっ

確かにお伝え致しますっ」


そう言って深々とお辞儀をする。