突然の申し出にただただ言葉を失った…


ケンは眉間にしわを寄せ、先日会ったばかりのイワンを思い浮かべていた。


(アノ野郎…!!無理しやがって!重大さ分かってんのか!?)


マリル王国は保守的な国だ…

伝統を重んじ、変化に対し異常な反発をする。
暴動が起こる可能性だってある。


アンに出会ってから自分なりに色々調べて分かった事だ。

勿論イワンなら充分に分かっているはずだ…


アンは胸の前で手をぎゅっと握り必死に考えを整理する…

胸の鼓動は鳴り止まなかったーー




そんなアンを見つめ


ケンは


ゆっくりと声をかける。