小さな天使の魔法の言葉ーあなたに贈るラストプレゼントー

『ちょっと、待って!オムツだけでもはいてー!』


小さかった可愛い赤ちゃんは、立派に走り回るヤンチャな女の子になりました。

1歳8か月、斉藤琴美(サイトウコトミ)。

今日も朝からすっぽんぽんで、オムツ替えから逃げています。


『ほら、しーしー出ちゃうから、ね?』


『やー!!!』


始まったよ、イヤイヤ期!!

裸が開放的で気持ちいいのは分かるけどさ、せめてオムツははいてー!


『あ、上手!上手にオムツはけたね?』


ササッとオムツをはかせたのは私だけど、はいた事をたくさん褒めたら、


『じょーずー!』


っと言って、手をパチパチ叩いていた。

まったく、可愛いんだから!

毎日毎日成長していく琴美、子育ては手探りだけど、そんな毎日が最高に幸せだった。


『じゃあ、朝ごはん食べる人ー?』


『はい!』


元気いっぱい手を上げる琴美は、「ごはん」と言う言葉に興奮していた。

ちなみに「おやつ」「お散歩」の言葉も興奮するキーワード。

ポロっと口にしようものなら、おやつの入ってる引き出しの前から動かないし、お散歩の場合は、早く連れて行ってと言わんばかりに「だっこ」っとせがんでくる。

ちょっと前までは赤ちゃんだったのにね、子供の成長って、親が思うより早いよ。


『琴美、これなあに?』


『ななな!』


『そう、バナナだね!おいしいよー!』


『おいちー!』


ほっぺに手を当てて、おいしいポーズをしながらバナナを頬張る琴美。

ごはんの時間がなによりも好きで、いつもご機嫌に食べてくれる!

それは私にとっても嬉しい時間だった。