小さな天使の魔法の言葉ーあなたに贈るラストプレゼントー

気付くと時間は、夕方の5時になろうとしていた。

赤ちゃんが動き始めてからこんなにスッキリ寝れた事なんてなかったのに、何だか不思議。

三時間以上も昼寝なんて、私が赤ちゃんみたいね?

あ、そういえば陣痛は!?

陣痛の事を思い出すと同時に、またギューッと痛み出す。


『あ、耕平から電話。』


『もしもし、真子?陣痛、大丈夫?』


『うん……』


『どうした?痛いの?』


『ううん、大丈夫!実は……寝てたの!』


『寝てた?陣痛痛いのに?』


そうだよね、我慢出来るとは言え痛いのは痛いんだよ。

なのに昼寝してたなんて信じられない。


『間隔は?』


『起きてからまだ二回しかきてないけど、8分と9分だったよ。縮まってきてるね!』


『まだ病院は行かなくていいの?』


『まだだよ!7分くらいになったらだって!あ、ご飯まだ作ってないんだけど、何食べたい?』


『ご飯作らなくていいから!何か適当に買ってくるからジッとしてな!』


ジッとって!過保護ね?陣痛のない間は普通に動けるんだから。

帰ってきた耕平は、色んな種類のお惣菜をテーブルに並べている。


『食べられる物食べな?体力つけとかないと!』


は……はい、ガッツリ系ですね?

でもま!体重増えすぎって怒られる事もないんだし、食べちゃおう。

その時だった。

今までにないくらいの激痛が、背中に走る。