「進路は東!!」 碇が上がりきったところで、もう一度声をあげる 船が動き出した 「で、まだ例の歌は聞こえてるのか?」 リュウは俺の隣で眠たそうに問う 「あぁ。まだ聞こえている。この声が止まる前に着きたいところだな」 かすかに聞こえる歌を耳にしながら俺は答えた 俺だけに聞こえる歌声 何故かはわからない。 だか、とても懐かしい気がしたのだ この声に俺は覚えがある。 そんな気がするんだ。 誰かも何処でかもわからない。 なのに、この温かいわくわくする気持ちを押さえられない