ここはやっぱり落ち着く、何故ここから逃げていたんだろう。


落ち着くけど
でも、今は緊張もする、百合愛と目を合わせられないのだ。


「良かった、来てくれて。そこにある仕事、よろしくね?」


百合愛も同じなのか、俺と目を合わせないようにしている。


「あぁ・・・。みんな、今までサボってごめん」


俺は、そう言って頭を下げると
自分の席に置いてあった仕事を始めた。


帰る時間になり、俺が校門を出ると
後ろから花梨がついてきた。


「お兄ちゃん!まってよ!一緒に帰ろ!」


「あぁ、今日塾休みだっけ?」


「うん!」



しばらく歩いていると
花梨が話を振ってきた。


「お兄ちゃん、百合愛先輩と何かあった?」


「な!なんだよ急に!?なんにもねぇよっ!!!」


俺は突然のことに驚きすぎて
下手な嘘をついてしまった。