信じられない!!!!
なによ、せっかく助けたのに、せっかく、ファーストキスまであげたのに、
最悪!!!
イライラしながら向かうのはいつものところ。
「ディーンおじいさん!」
「おお、リゼ。今日は荒れてるね。」
私は、事の顛末を全ておじいさんに話した。
「なるほどな、それはエライことをしたぞリゼ。海の神様は見ててくださる。」
「でも、助けたやつが最低なのよ。」
しかも、最近は……
「あの人が頭から離れないの。ドキドキするし、私病気なの?」
ディーンおじいさんは相変わらずニコニコ笑って
「それは、おぬしが待ち望んでいたものだよ。」
その言葉を理解するのに、少し時間がかかってしまった。
これが、恋なの?
あの人のことが頭から離れない。
考える度に胸がきゅうきゅう締め付けられる。
苦しいよ……。
会いたいけど、人魚と人間なんて、なかなか会えないし、きっともう……。
「会いたい」
そっと呟いてみた。
会いたくて会いたくて涙が溢れてくる。
なんて強引なやつ、と思ったけれど、綺麗な瞳に引き込まれた。
その奥の淋しげな色が、私を惑わすの。
少しだけ、浅瀬に行ってみようかな。

