段々不明瞭になっていく意識の中
誰かがアタシの手を引いた


強い力でアタシを引っ張り
海の水面に頭を出す



「げほっ!ごほ!ごほ!」



いきなり吸い込んだ酸素が
アタシの中で拒否反応


盛大にむせた



「おい!大丈夫か‼︎」



声をかけて来たのは
アタシを振ったあいつ



ぶんぶんと頭を振る



お前が助けたから大丈夫じゃない



口をパクパクさせて伝える




あいつは
元気そうなアタシに安心してた