ずるりと足が滑って 肩まで浸かっていたアタシは あっけなく沈む 泳げないアタシ だけど 不思議と怖さはなかった 何故か怖くなかった 視界いっぱいに広がる青と アタシの呼吸を阻む海 口から吐いた空気が こぽりこぽりと上へ昇る 白い泡を目でおいながら 下へ下へ沈んでいく ふと 思う このまま沈み溺れて死ねば アタシを振ったあいつは 後悔するだろうか