ねえ、聴いて。
他のやつの音は聴かなくてもいいから。



『悲しみの雨が降り止まないなら 僕が傘をさすよ 君の隣で』


君のために。君を守る歌を。

過保護な僕は、不器用で無能だから。



できるのは歌うことくらい。

言葉が下手だから歌うの。





いつか君に捨てられたら、
その時は、君の笑顔思い出して歌うね。




ゴミ箱みたいな毎日をひっくり返してカラフルにしてくれたのは
紛れもなく君だから。



屈託のない笑顔。
ぐしゃぐしゃの泣き顔。
怒ったときの東北弁。


全部僕に教えてくれた「君」だから。
忘れたくないことは全部、ノートにでも書いておこう。



僕が君を好きなこと。
君が僕を嫌ったこと。

大切な大切な思い出になるんだろう。



そんなことを思いながら唄ったら


[重い。]って君が言った気がした。






ごめんね。僕にはこれしかできないの。
唯一の売り。歌うこと。



君を守る歌。とかいって
唯の自己満足かもね。



それでも、好きだよ。君のこと。




もう少しだけ頑張るから。
せめて僕を忘れないで。