俺じゃない方が

「元気にしてた? コウヤ……」


『コウヤ』


ウッ………。


「サク叔母さん……。何で……」


「ほら、やっぱりこの子はコウヤだよ。チカちゃん」


「サク叔母さん。どうしてカナタをコウヤって言うんですか? どうしてそんな嘘を言うんですか? どうしてですか?」


「……」


「どうして何ですか? ちゃんと答えて下さい!!」


俺は興奮しているチカの腕を掴む手で引っ張っていく。


「離して!! 離してよ、カナタ!!」


そう叫ぶチカを無視しながら俺は家を出た。