俺じゃない方が

「ばあちゃんが会いたいのは俺じゃない!!!」


「……えっ?」


そう……。ばあちゃんが会いたいのは……


「どうしたんだい?」



ばあちゃん……。


騒ぎに気づいたばあちゃんが廊下に出てきた。



「シノおばあちゃん。見て。カ……」


「コウヤ……」


「えっ?」


「コウヤ……」


ばあちゃんは俺に近づいてくると


「コウヤ……。帰って来てくれたんだね……。嬉しいよ…」



そう言って俺に微笑んだ。