俺じゃない方が

それに…痩せてるんだ。


ちゃんと飯…食べてんのかよ。



それとこの家も大分古くなったな……。


玄関の引き戸も開けにくかったし、廊下の床の至る所がギシギシしてる。


ばあちゃんが生きてる間、この家は大丈夫か?


「もう!! 廊下で何してんのよ!!」


突然現れた俺を睨む老け顔女。


「何って……。お前の話が終わるまで待ってたんだよ。もう終わったんだよな? 帰るぞ」


「帰るって……帰って来たじゃない」


ハァー……。


顔だけじゃなく頭も老けてるな。