学校帰り…夕焼けが、胸にしみる。ふと、私は、こんなことを、彼に、切り出してみた。

「そういえば、あんたといつも一緒にいるけど、私、あなたの名前、知らないわよ_?」
彼と付き合い始めて、三日、なんとなくで、ここまで来たが、よく考えたら私は彼の名前を知らないのだ。
すると彼は、

「あぁ、そういえばそうだったな、俺の名前、高原翔。」

彼は、軽く欠神をして、そういう。

「私は、宇佐美新菜よ。」

そういうと彼はへぇと言い、

「お前にお似合いの名前だな。ん、カワイイ」

そういって、髪の毛に優しいキスを、落とした。

「ぁ…ぁ…」

私は完全に頭が沸騰。

「ふふっ、愉快、愉快」

高原は、そういって、その、整った顔に悪戯な笑みを、こぼした。

「うっ…」

私はどうやら、この笑顔に弱いらしい、

こんなたわいのない時間を、ただ過ごす…

こんなの、昔の私にとって、ありえないことだ、

全てが、この一秒一秒が、私にとって、奇跡の積み重ねなんだ。

こんな、幸せな日が、時間が、ずっと、このままだといいと思ってしまうのは、
高原には、秘密だ。




でも、そんまのは、到底、無理な話だ、というのは自分でもよく分かっていた__

私は、宇佐美グループの、社長令嬢、彼は、普通の、人。

身分チガイなのは、痛いほどに…分かっているんだ。

身分…チガイ…

この言葉が、痛い。

私は、彼と、いつまで一緒に、楽しく時間を、過ごせるだろうか__?

大きな不安と、恐怖に押しつぶされ、私はそのまま、彼と別れ、家路についた__。