「凛、涼君」 遠慮がちな片桐先輩の声に 「千恵」 俺から離れ涙を拭く。 「大丈夫?」 「うん。泣くだけ泣いたから」 ハンカチから顔を上げ俺を見て微笑む。 ドキッ! こんな時なのに先輩の笑顔を見ると胸の奥で音が聞こえる。 「陽菜ちゃん、終わった」 「終わったの?」 「うん。今は中学の先生達が警察から説明を受けてる」 親父達の元に戻ると陽菜が 「お兄ちゃん、凛ちゃん、助けてくれてありがとうね」 頬にガーゼを貼って二の腕に包帯を巻いた陽菜が俺と先輩を見ると駆け寄ってニコリと。