不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~




確かに陽菜の目尻から頬にかけて赤く腫れている。

「う、うん。私が暴れたから『煩い黙れ』って殴られた」

アイツはこんな子どもにも手を出すのか?

俺の中で怒りがますます込み上げてきた。

「そんな…」

監督も千葉先輩の友達も驚いたように。

そこまでアイツが卑劣なことをするとは思ってなかったんだろう。

水島先輩が陽菜を抱き寄せて

「ごめんなさい、ごめんなさい」

何度も何度も『ごめんなさい』を繰り返し泣いている。

「凛ちゃん、なんで謝るの?凛ちゃんには何にも関係ないよ。ね、お兄ちゃん」

陽菜が救いを求めるように。

「あぁ。水島先輩には何にも関係ない。先輩、謝ることなんてないから」

「涼君…ごめんなさい」

「だから」

「それより陽菜ちゃん、アイツを閉じ込めたって」

横から悠が話しを変えようと。

そうだ!

「陽菜?」

「うん」

コンビニの前に陣取ってるわけにも行かず、と言ってアイツの部屋に直ぐには行けず、ちゃんと話しを聞いておかないと。

辺りを見回すと小さな公園が。

「千葉先輩、あそこに移動しましょう」

「そうだな」