「お兄ちゃん」
陽菜の部屋の前を通ると
「ちょっとちょっと」
部屋に引きずり込まれた。
「何だよ」
陽菜のベッドの上に何枚もの服が。
「どれがいいかな?」
「はぁ?まだ決まってなかったのかよ」
「だってぇ」
何を着たっていいじゃねえか。
「凛ちゃんと千恵ちゃん何を着るのかな?やっぱり☆☆ランドだから動きやすい方がいいよね」
あーでもないこーでもないと。
「母さん」
「ずっとこれなのよ」
お袋も苦笑い。
「陽菜、動きやすく汚れてもいいのにしろ」
「う~ん、そう思うんだけど」
何か歯切れが悪い。
「フフフ…千葉君が一緒だからって悩んでるのよ」
「はぁ?」
千葉先輩が一緒だからって
「陽菜、千葉先輩は片桐先輩の彼氏だぞ。お前が好きになったって」
「お兄ちゃん何を言ってんのよ。そんなんじゃないわよ。ただ千葉さんかっこいいから一緒に行くならそれなりの恰好をしないと失礼だって話しよ」
「……」
女はややこしい。
「フフフ…陽菜もお年頃なのよ」
お袋がクスクス笑っている。
その間も陽菜は服選びに余念がない。
「ジーパンにTシャツでいいじゃないか」
「う~ん。半パンの方が可愛いかな」
俺の意見はスルーかい!
「あ、やっぱりジーパンにする。半パ ン履いたら千葉さんに足見られちゃう」
いっちょまえに恥ずかしいのだろうか?先輩に足を見られることが。
って、先輩は何にも気にしてないだろうけど。
「下がジーパンだから上は可愛いのがいいよね、お兄ちゃん」
「あ~そうだな。そのピンクと黒のTシャツにしたらどうだ」
目に止まったのを適当に指差し
「これね。…うんこれにする。ママ」
「そうね。スポーティーだけど可愛いわよ。後は帽子を被りなさいよ」
「え~帽子?じゃあ髪どうしよう?」



