「凛ちゃん」
「はい?」
「今日は先生まだレッスンあるの?」
「はい。陽菜ちゃんの次の子がちょっと遅れるらしいんで」
いつもは6時なんだけど今日は7時になるって連絡が入ってた。
「じゃあ凛ちゃん、食べて帰りなさいよ」
「えっ?い、いえ。そんな…もう帰りますから」
「凛ちゃん、一緒に食べようよ。ね、 お兄ちゃん」
何故か涼君に。
「へっ?あ、あぁ、先輩一緒にどうぞ」
どぎまぎしてる。
てか、恐るべし陽菜ちゃん。
「ね、凛ちゃん」
志織さんの笑顔には逆らえない。
「はい、ありがとうございます」
「やったぁ~」
陽菜ちゃんが抱きついて
「自転車がパンクしてよかった。あ、お兄ちゃん」
「ん」
「直しといてよね」
「へっ?俺がか?」
「お兄ちゃん以外誰がすんのよ」
「親父」
「パパがすると思う?」
「…思わない」
「でしょう」
「フフフ…確かに恭介さんはしないわよね」
志織さんが悠然と
「母さん」
「涼、お願いね」
「……」
涼君も志織さんと陽菜ちゃんには勝てないのよね。



