「じゃあ ありがとうございました」
陽菜ちゃんが帰るのを見送りに玄関へ
「あれ陽菜ちゃん、自転車は?」
いつも自転車で来ているのに。
「うん。パンクしちゃったから歩いて来たの」
『歩いて来たの』ってちょっと距離があるよ。
いくら夏だからと言っても。
「陽菜ちゃん送るわ」
「いいよいいよ。まだ明るいから」
「いいから。年長者の言うことは聞きなさい」
「でも」
「ね」
「うん」
陽菜ちゃんが嬉しそうに
「凛ちゃんに送ってもらえるなんてラッキー」
だって。
フフフ…
本当に可愛い。
「お母さん、凛ちゃん送って行くね」
「えぇ。その方がいいわね。陽菜ちゃんまた来週ね」
「はい、先生。さようなら」
「さ、乗って」
「は~い」
陽菜ちゃんを自転車の後ろに乗せて発進させた。



