「パパー!久しぶり!」


玄関を開けると、一年ぶりのパパ。


ハグをして、頬にキスをした。


パパは私の目を見ると、少し悲しそうな顔をした。


「ごめんな。アメリカに残りたかっただろう。ママは気分で動く人だから…。でも、ママにも考えがあるんだよ。分かってやって。」


この時私はママに腹を立てていたから、パパが私の心配をしてくれていたことにも気づかなかった。


パパは、ママの肩を持つんだ。


そう、思ってしまった。


「もういいよ。パパも私の事なんて、考えてくれないんでしょう。」


ママの顔もパパの顔も見たくなくて、すぐにベッドへ向かった。


長時間のフライトの疲れからか、すぐに夢の世界へ落ちた。