智紀のキスが好き。
初めて、愛情を感じるキスをくれる人……。
欲望のためだけと、そこに気持ちがあるのとでは、こんなにも違うんだと実感させられた。
そっとパジャマ越しに触れてくる手のひら。
一瞬体がビクッとしたけど、目を開けたらサファイア色の瞳と目が合って、再び体の力が抜けた。
嫌悪でしかなかった男の人の手。
だけどその手が智紀のならば……。
「ぁっ……」
演技でもない、自然な声が勝手に漏れた。
外されるボタンも
おろされるズボンも
なんの抵抗なしに受け入れられる。
体も自分じゃ考えられないほど潤っていて
これが感じることなんだと知った。
「あ、たし……汚くない……?」
自分の中に残る、思い出したくもない過去の出来事。
何度も抱かれた、無数の男たち。
こんな汚れたあたしが、智紀を受け入れていいのかさえ、本当はためらってる。
「……」
智紀は黙ったまま、あたしを見下ろす。
どうしようもない不安が押し寄せ、ただ返事を待った。
「すげぇ綺麗」
だけどフッと微笑むと、智紀はあたしの胸元をツーッとなぞった。
思いがけない行動に、背筋がビクッと震える。
「どこも汚くなんかない。
凛は誰よりも綺麗だよ」
「っ……」
足のつま先に口づけ、優しい眼差しで見つめられた。

