このまま、ずっと眠ってしまおうと思った。 たとえお腹が空いても たとえ雨が降っても…… ずっとこの場を離れない。 そしていつか、 この桜が散るのと同時に、自分の命も果ててしまえばと……。 「凛……」 ふいに呼ばれた、自分の名前。 顔を上げた先に映った人影を見て、幻かと思った。 ずっとずっと会いたかった人。 ずっとずっと触れたかった人。 だけど…… もう二度と、逢いたくなかった人……。 ダメだ……。 もう彼に期待してはいけない。