「っ!?菜々子?!」
「なんで…」
やばい。と思って、淳を睨むと「頑張れ」と口パクで言われた。
なにそれ…………。
この状況やばいから…。
「はあ…もういいや。菜々子きて。」
「え?」
急に、拓海に言われてびっくりと同時に心臓がドクドクした。
顔が赤いと思う。
言われた通りに、拓海の方まで行く。
すると、肩を掴まれた。
「えっ…」
「俺は、菜々子が好きだ。好きな人を菜々子にとられたぐらいで、いじめようとするなよ。」
え、好きな人をとられたぐらいで…?
すぐ、淳のことだと思った。
「うるさいわよ。淳のことを一番好きだったのは…うちだったのに!!なん
で、木下さんなの?!ずるい!!!」
「それは、梅本さんと違って、菜々子が優しい子だから。」
サラッとドキドキすることを言ってきた。
「っ……」
梅本さんは、涙をウルウルさせながら「バカ!!」と言って帰っていった。
取り残された、私。
しずまりかえる。



