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あれから、学校をでて拓海の家まで3人歩いて行った。
拓海は、自転車通なだけあって、学校から少し遠かったけど
懐かしい話をしていたらあっという間に時間がたって、拓海の家まで来ていた。
けど、入口の方で話し声が聞こえていたので、視界に入らないとこへ隠れた。
どうやら、拓海と、梅本さんみたいだ。
「拓海の家綺麗だね」
「そう?」
「うん、綺麗だよ。」
「ありがとう」
「いえいえ…」
そんな会話が続いて、どうしようと思った時に…。
「なあ。」
「なに?」
「いつまで、こんなのやらないといけない?」
そう、拓海が冷たく言った。
「いつまでって…木下さんが拓海を諦めるまで?」
え、どういうこと?
「俺、菜々子しか好きになれねえよ?」
え…………
「いや、私を好きになってもらうから。」
「無理だって。梅本さんが、そんなことしても、無駄だから。」
「何言ってんの?私に無理なことなんてないから!」
そう、梅本さんが怒鳴った時だった。
淳が、私をドンっと押した。
「ちょっ…」
勢いで、入口の前に出てしまった。



