ガチャ…



「ただいま…」



お姉ちゃんとお兄ちゃんは、いない。


きっと、二人とも買い物に行ったりしているんだろう。


玄関で靴をゆっくりと脱いでいるとお母さんがリビングから出てきた。



「大丈夫?」



学校から電話をもらっていたのか、心配そうに私の背中をさすってくれた。


少し、涙がでそうになった。


「うん…ちょっと、気分悪くて…」


「…………温かいもの出すから、ソファで寝て起きなさい」


「…ありがと」

靴を脱いでスリッパを履いて
リビングにある、ソファに腰をかけた。


座ると、全身の力が抜けてしまって、ソファに寝転んでしまった。


「………はあ………………」