ランニングコース 〜君の愛のこもったLoveLetter〜1


冷たい雪の上に座り込んで、自分で持ってきたポットでお湯をかける。

そして、柔らかくなった部分を少し掻き分ける。

氷のように硬かった雪はゆっくりと溶けていく…。

彼女の表情はどこか不安そう。

俺はグッと足に力を入れて抜く。

彼女は驚いた表情。

指先は赤くなっていていた。

腕や足は青白い。

どこか今にも崩れそうな色をしている。

「…ごめんな!?ランニングしてて足の感覚がなくて、ズッてハマるから…!」

謝るしかない。

俺、焦ってる?

どうして?

こんなに焦ったことあったっけ?

「だ、大丈夫だって。冬なのにランニングって凄いじゃん!」

彼女は優しく笑って褒めてくれた。