ランニングコース 〜君の愛のこもったLoveLetter〜1


経介は少し呆れ顔。

「真面目に言ってる?」

「あ、うん」

スギちゃんだろ?

「…天然だ」

経介はまたため息をつく。

そして何も関係していない伊川さんと岡山さんに声をかける。

「伊川さん、岡山さーん」

「んー?」

伊川さんはいつもより早くせっせと手を動かしている。

絶対…急いでる。

外は真冬並み。

俺からしたらもう冬だけど。

ココは結構寒くて、雪が降りやすく…積もりやすい。

手を止めずに俺らの方を振り向いた伊川さん。

「伊川さん、聞いてください。汰架矢は無自覚な天然です」

「そーなの?…まぁ、見た目的にも…ね?」

曖昧に誤魔化そうとする。

言葉を濁して…チラチラと目線は、時計に。

ほら、今日は彼女の斎藤さんが待っているんだろう。