この空の下で


「会いたい」
そう言い学を呼んで、切り出した。


「もう耐えられない。別れて。」

何も知らないあなたは、
ものすごく驚いていた。
いや、いくら鈍感な女でも、
あなたの行動見てたらわかりますよ。

未だにバレてないと思っている学は、

「凛がいなくなったら、
俺は生きていけない。
別れるなんて言わないでよ。
別れたくない。
結婚するって言ったじゃん。
ヤダよ。マジで。」

駄々っ子か?

「学?
あたしだって許せない事があるよ!
浮気されたら好きでいられるわけない。
しかも何度も何度も。
まさか、バレてないと思ってたの?
あんたの愛してるって何?
あたしは、もう無理だよ。
こんな苦しくて悲しい思いしたくない。
もっと、
早く言えばよかったって後悔してる。
出会わなければよかったとさえ、
思ってる。」

浮気してた事を知ってると言った時、
どんどん青ざめていくあなたを見て、
笑いそうになった。

あたしの感情が壊れた気がした。

黙ってるあなたに、

「二度と顔も見たくない!
あたしから離れていなくなって!」

そう言った途端、

「すいませんでした。
二度としません!許して下さい!」

土下座をしながら言った。

嘘をつく男は、
土下座も容易く出来るのか。

「無理だよ。
学の事もう信じる事が出来ないよ。
なんで裏切ったの?
なんで裏切ってるのに、
愛してるって言えてたの?
なんで他の女抱いてるくせに、
あたしも抱いたの?
結婚って何言っちゃってるの?
1人で生きていけない?
大丈夫!
あんたには女がいるでしょ?」

今まで人に、
こんなヒドイ事を言った事ら一度もない。
ヒドイ事って言っても、
事実を言ってるだけなんだけどね。