この空の下で


「いただきま〜す。」

コーヒーをもらい、
窓の外を見ると1日の始まる時間。

「あたし、
久しぶりにこんな時間まで外にいる。
優くんはよく遊んでるの?」

「いや、かなり久しぶりだよ。
仕事で疲れて寝てる事ばっか。
彼女もいないし、することないしね〜。」

やっぱり疲れてて、眠いよね。

「彼女はいつからいないの〜?」

会話をしていなければ、
あたしも寝てしまいそう。

「俺に興味わいてきた?」

はい。そうですね。
と心のない返事のあたし。

「半年位かな〜?」

「なんで別れちゃったの?」

「う〜ん。俺が子供だったから?」

なにその曖昧な返事は。

「今は大人になれてるの?」

「多分ね。
今は人を思いやる心が持ててると思う。」

「じゃあ、優しい言葉で話なよ。
ストレートすぎて、怖いよ。」

意地悪なあたしは根にも持つみたい。

「りんりんごめんねぇ〜。」

何故か甘えた声で言う。

「は?りんりんって何よ?
甘えた声出せばいいわけじゃない。」

「あはは。ありがとね〜。
言葉選んで伝える様に
今日から俺は生まれ変わるぜ!」

「言葉づかい良くなれば、
ものすごいモテると思うよ!」

何故か黙る優くん。

「あ。ごめん。今もモテてるよね?
勝手にモテないと思い申し訳ない。」

「いや、モテないよ!
モテたくもねーし!
俺は、好きな女からしかモテたくねーの!
他の女はどーでもいーの!」

何故か怒る優くん。

あ!もしかして片思いしてるのかな?
そう思ったあたしは、
「思いが届くといいね。」
そう言うと驚きながらも、
そうだね。と小さな声で言った。

この時、
あなたが辛い恋をしているものだと、
勘違いをしてたよね。
こんな真っ直ぐな男の人なのに、
振り向かせる事が出来ない女の人って、
どんな人なんだろ?
って思った記憶があるよ。