この空の下で


次の日、
あたしは会社を休んだ。

泣き疲れて寝る事は出来たけど、
起きたらとんでもない目になっていた。

一応、化粧をしてみたが、
どうにも隠す事が出来ない。

こんな顔で出勤なんて無理。

風邪をひいたと嘘をつき、
化粧を落とし、
温かいタオルを目にかけ、
知らぬ間にまた寝ていた。

お昼を過ぎた頃、
嫌な夢を見て飛び起きた。

「あぁ。夢か。いや現実か。」

優を何度呼んでも、叫んでも、
振り向く事なく、
あたしを置いてどこかへ行ってしまう夢。

って、
こんなに悲しくても、
何時間も寝れる自分に驚く。

だけど、朝より腫れがひいていた。

そのままもう一度化粧をし、
あたしは不動産屋へ急いだ。

不動産屋へ行き、
同じ市内で、
優のマンションの前を通らずに、
会社へ行ける所を探した。

かなりの物件があって、
かなり悩んだ結果、
会社に一番近く、
オートロックのマンションに決めた。

見に行くかと聞かれたけど、
見た事あるマンションだったので、
そのまま契約した。

来月から、そこに住む。

不動産屋を後にし、
今度は携帯ショップに向かう。

今の携帯を解約し、
新しい番号にした。

外に出るともう、真っ暗だった。

会社をズル休みし、
何をしてるんだろうか。

虚しくなりながらも、
そのままマンションに帰った。