この空の下で


あたしはその後何も言えなかった。

「ゆっくり見ていけばいいんだから!」

結衣にそう言われ頷いた。

その後もう一杯だけ飲み、
明日から仕事だからとそこで別れた。

あたしは携帯をバックから出す。

【楽しんでる?
俺は帰ってきてマッタリ中。】

そのメールを見て返信する。

《今帰ってる。
優くんずっとずっと苦しかった?》

きっとこんな文を送られてきた優くんは、
驚いたに違いない。

【凛ちゃんどうした?】

《あたしが、
高校生の頃からずっと心に居続けて、
苦しかった?
他の人と付き合っても変わらなかった?

嘘はナシで教えて下さい。》

聞いてどうにかなるわけじゃないのは、
わかってる。
けどきっと優くんは、
そんなことないよって返してくる。
嘘をついてメールしてくる。

【嘘ナシなら、苦しかった。
相手に申し訳なくて辛かった。
凛ちゃんが悪いんじゃないよ?
俺が過去に出来なかっただけだから。】

予想外のメールに驚いた。
苦しいのはわかってるたことだけど、
素直に答えてくるとは思わなかったから。


《そっか。
じゃあ女とっかえひっかえだったのは、
いつまでなの?
その時は苦しかった?》

とんでもない事を聞いている。

【同じだよ。
だって自分から告白した事なかったし。
半年前まで酷かったよ俺。
好きだと言われて付き合ってみても、
全然好きになれなくて。
なんでなんだろと自問自答の毎日。

それなのに、
求められたらエッチをして、
好きだと言ってた。
最低だなと何回思ったかわかんない。】

ダメだ。苦しくなる。
メール返せないや。

【昨日は本気で言ってたからね!
抱きしめてるだけで幸せだった。
キスされて理性が飛んだ。
あんな求めた事今までない。
好きな人とすると、
こんなに気持ちいいんだと思った。
変な意味じゃなくてね。】