二年前の、桜の花びらも散って青々とした葉っぱがおいしげる、そんな季節。 「僕と…付き合ってください。」 「…はい。」 変にかしこまって言う拓実を見て、少し笑ってしまったのを覚えている。 この時の、胸がぎゅーっとなるような、幸せな気持ちも覚えている。 二年前のこの日私と拓実はただの友達を卒業して、恋人になった。