「そういえばさ、亜紀。今日って…あの日だよね…?今日も、行ってきたの?」

「…うん。」

拓実の月命日。
もちろん、美佐も拓実と仲が良かったから覚えている。

「ねえ、亜紀。亜紀はまだ…」

「美佐!学校着くよ!クラス分けどうだろうね!」

「ちょっと!亜紀!」

「走ろ!」

美佐の話を遮って、クラス分けの表を見るために、走る。

…美佐の気持ちは嬉しいけど、私は拓実以外考えられない。

もう、恋なんてしない。できない。