花火も、クライマックスで、おおきな花火が立て続けに打ち上がる。 ひとしきり泣いたわたしは、また、爽汰と一緒にベンチに座っていた。 「…涙、ついてるぞ。」 爽汰が、優しく指で拭い取ってくれる。 ドキドキしすぎて、もう身体がおかしくなってしまったみたいだ。 ただの友達なのに、感じるこの気持ちはなんだろう。 (好きになっちゃダメだから。ダメ、ダメ…。) 自分に言い聞かせる。