天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

「赤…星さ、ん…」

どうしょうか悩んでいると、か細いが聞こえてきた。

「どうした…!?」

僕は振り返り、絶句した。

いつのまにか、僕の周りに、魔物が5匹…出現していた。

僕は信じられない光景に、目を疑った。

「あ…か…ほ、しくん…逃げて…」

巨大なカラスの翼と、鋭い嘴を持った魔物。

同じ姿をした魔物の一匹の右手が、

奈津子の胸を貫いていた。

「逃げて…」

奈津子の口から、血が流れ、


そのまま奈津子は、絶命した。

「奈津子さん!」

走り寄ろうとする僕に、Tレックスもどきがまた、火を吐いた。

「うおおっ!」

僕は炎を避けながら、

「よくも!奈津子さんを!」

炎の鞭を出そうとする。

しかし、出ない。

「ポイントが足りない!?」

「こんなやつが…」

魔物は奈津子から腕を引っこ抜くと、突進する僕を見て、鼻で笑った。

「本当に、女神の半身なのか?」

そばの仲間に、きいた。

「反応はでている」

「ケッ」

奈津子を殺した魔物が、翼を広げる。

「殺すなよ。生きて連れてくることが、命令だ」

「わかってる」

魔物が翼を羽ばたかせると、突風が起こり、僕は地面に転がった。

そして、Tレックスもどきの足にぶつかった。