「な!」

僕は、思いも寄らない舞子の叫びに、逆に驚いた。

舞子は、僕を睨みつけながら、絶叫した。


「あたしを殺せ!あたしは、生きていても…人を殺す!あの人が、守ろうした人間を!」

舞子は、天を仰いだ。

「あたしを、人のまま帰そうとした…あの人の願いを裏切り、あたしは…化け物に目醒め……復讐心により、力に溺れ…人ではなくなったわ…」


舞子の瞳から、涙がこぼれた。しかし、その涙は、流れることなく…凍り、

僕の気を受けて、すぐに蒸発した。

「赤星浩一……殺せ!あたしは、あの人の一番嫌う女になった……」



「赤星!」

ピアスから、アルテミアの声がした。

「殺して……やれ…」




僕は、舞子から顔を伏せ、

やがて、絶叫した。

「うおおおっ!!!」

絶叫した後、顔を上げ、

舞子を睨んだ。

そして、きいた。



「太陽が、ほしいか?」

僕の問いに、舞子は頷いた。


「うおおおおおお!」

再び絶叫すると、僕は右手を天に向けて、上げた。

すると、上空で飛んできた2つの物体が、太陽を隠すように、交わり……

そして、剣になると、僕の手に向けて落ちてくる。

それは、まるで太陽から落ちた雫のように。

僕は剣を受けとめた。十字架のような剣。

シャイニングソード。

僕は、それを袈裟切りのように、上から下へ、

舞子に向けて、斬り落とした。

「温かい…」

斬られた瞬間、舞子は呟いた。