天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

「全弾命中!」

飛行挺から放たれたミサイルは、マリーがいた空域で、巨大な火柱を上げた。



「地上に、無数の魔物反応有り」

ニューヨーク沖合八百キロ。

距離を取った空母から、次々に戦闘機が飛び立つ。

「できるだけ、ニューヨークに近づかず、旋回して距離を取れ!」

空母の数は三隻。

次々に発進する戦闘機が、

空母を離れた途端、空中で爆発していく。

「どうした!」

ブリッジで、戦闘機を見送っていた司令官の目の前で、戦闘機は凄まじい光を残して消えていく。

ブリッジのガラスに反射した。

「何が起こった!」

「魔物反応あり!魔神です!本艦のデッキ内です」

水晶のレーザーを覗いていたオペレーターが、叫んだ。

戦闘機が発射するカタパルトデッキに、突如現れた魔神。

鱗を模様にした青い鎧を来た……3メートルはあろうかという屈強な体躯。

水の騎士団長…ポセイドンである。

「騎士だと!」

司令官は、目を疑った。

ポセイドンは、管制塔に向かって、頭を下げると、

「御免!」

手のひらを、海に向かって突き出した。


何かを握るように指を動かすと、そのまま腕でこうを描いた。