天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

自らの命を、生き残った大地の精霊の力を借りて、一振りの刃を化す。

肉体が光となり、魂と分離される。

ソード・オブ・ソウル。

一瞬の攻撃力は、レベル百。

神レベルに近付く。

「だが…」

サラは風船でも受けるように、そっと手を差し出した。

「一瞬の輝きなど…大したことはない」

サラの手のひらの中で、光は弾け飛んだ。

「命の一撃…確かに受け取った」

光が消えた後、

サラの手のひらに、赤い線が走り…血しぶきが上がった。

「この傷…覚えておこう」

サラが切られた手を、ぐっと握り締め…

次に開けた時には、血は止まっていた。

2人の戦いの邪魔をしない為だったのか…

さっきまで近くにいなかったゴブリン達が、ぞろぞろとサラの周りに集まってきた。

お目当ては、ブラック・サイエンス達の死体だ。

群がり食べようとするゴブリン達。

一匹が、隊員の手を掴んだ瞬間、

どこからか放たれた電撃が、四方に転がる隊員達を燃やし尽くした。

腕を取ったゴブリンも、高圧電流を受けて、消滅した。

「戦士を汚すな」

電撃を放ったのは、サラだった。