天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

マリアの言葉に、気を取られていたが、ジェシカは真上から、殺気を感じた。

上を見て…絶句した。

ジェシカの目の前に、唾液が落ちてきた。

「馬鹿な…」

天井に、しがみ付いた…白衣を着た狼。

「ウルフマン…狼男がなぜ?」

ジェシカは、後方にジャンプしたが、扉が開かない。

肩で押したが、びくともしない。

「男だけじゃ…ないわよ…女もいるの」

クスッと笑ったマリアは、煙草を灰皿にねじ込み、立ち上がり…ジェシカに顔を向けた。

唖然としたジェシカだが…本能が叫んだ。

「モード・チェンジ!」

ディグシステムが始動した。

「このシステムは、あたしが作ったのよ!」

マリアは、椅子から跳躍する。

上にいた狼男達も、襲い掛かかる。

「どうして!」

ディグは、扉を一撃で破壊すると、通路に出た。

が、マリアは信じられない速さで、ディグを捕まえた。

「人では、生きていけないのよ」

「そんな馬鹿な!」

巨大な口を開けて、ディグに噛み付こうとするマリア。

「うわああ」

ジェシカの叫びに呼応して、ディグはマリアの口に、両手を入れると……そのまま、引き裂いた。

口にならない断末魔が上げ、マリアは口から、真っ二つに裂けた。

「ぐぎゃあ!」

白衣の狼男達も、襲いかかってくる。

マリアの血で、真っ赤に染まったディグに。

「ははは……」

ジェシカは、自失呆然状態になる。

その時、通路の向こうから、何かが、ジェシカの目の前を横切ってた。

飛び掛かってきた狼男達を掴むと、それは手に付いた刃で、何度も突き刺した。

それは、ディグブレイドの群れだった。

暴走状態になっているディグブレイドは、狼男と化した研究員達を、殺していく。

圧倒的だった。


「いや……」

その様子を見た時……ジェシカのたかが外れた。

「いややあ!」

ディグというより…ジェシカが暴走状態になった。

その瞬間、ディグの体から、小型核爆弾が発射された。 

アルテミアが抑えていた核弾頭を誘発させ…

結界内にいた…あらゆる生物を破壊した。