天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

「やっぱり………人じゃ……無理よね…」

深いため息とともに、椅子に深々と座り、マリアは煙草を手に取った。

「完璧に造ったはずなのに…不具合が起こるし…」

しかし、中身はもうなかった。灰皿に、大量の吸殻が残っていた。

「終わったわね…」

マリアはからになった煙草の箱を、握り潰した。


それと同時に、作戦指令室の扉が開いた。

白衣の研究員が二十人…中に入ってくる。

兵士達の被害状況と、何とかディグブレイドの暴走を抑えようと、奮闘するオペレーターや、隊員を、白衣の研究員は、冷ややかに見つめる。

マリアは、椅子に腰掛けながら、後ろを振り向いた。

研究員達と目が合う。

しばらく見つめ合い…頷くと、ゆっくりと立ち上がった。

そして、作業に終われる人々に、告げた。


「みんな!お疲れ様!もういいわ」

マリアの声に、作戦指令室の動きが止まった。

一斉に、マリアを見…その後方にいる研究員達に気付いた。

「やはり…人間では駄目だった。みんな頑張ってくれたけど……」

マリアは、にやりと笑った。そして、その口元が、少し裂けた。

「もう楽になっていいのよ」

マリアや研究員達の目が、光る。

その妖しい光りに、オペレーター達が立ち上がる。

「みんな…死になさい」

マリアは、微笑んだ。