天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

マグマの中でも、燃え尽きない指輪が輝き、

光が僕の全身を包むと、鎧が体を覆った。

「来い!」

手を伸ばすと、メロメロの手からライトニングソードが飛び出し、

マグマを突き抜け、僕はライトニングソードを掴んだ。しっかりと、感覚を確かめるように、握り締めた。

(このマグマ全部が、不動の本体では、ないはずだ!必ず、コアがあるはずだ!)

ライトニングソードに、僕の両手から伸びたファイアクロウが絡み付いた。

ライトニングソード華烈火。

ファイアクロウは、炎を切り裂き、操れた。

「うおおおっ!」

雄叫びを上げると、僕はライトニングソード華烈火を回転させ、ドリルのようにして、不動の体内を移動した。

「馬鹿な!息ができないはずだ!」

不動は、唖然とした。

「導け!炎よ!真の不動のもとへ!」

僕は、物凄いスピードで移動し、迷うことなく導かれた。

一見すべて同じに見えるマグマの中の…小さな点。

二百メートルをこす巨体の中に、ある石ころ程の黒い点。

それを正確に、ライトニングソード華烈火は貫いた。


二百メートルの巨体から、ライトニングソード華烈火を突き出した僕が、飛び出してくる。

その先に、二メートルの不動が突き刺さっていた。

「ばかな…」

僕の後ろで、二百メートルの巨体は、人の形から、もとのマグマに戻り、崩れ落ちていく。

下は,ながら…マグマの湖を化していた。

「魔王ライよ!我に最後の力を」