飛び去る赤星を見ながら、老婆は空中で大笑いした。

「馬鹿だねえ!」


老婆は目をつぶり、意識を飛ばした。


(王よ…。赤星の目的がわかりました。目から、心を読むだけでは…深くはわかりませんでしたが…あやつの目的は、バンパイアキラー!)

老婆は口元を緩め、

(それも…天空の女神を救う為)

老婆は、ゆっくりと地上に向かって降りると、

ふわっと空気のクッションの上に落ちるように、簡単に地面に降り立った。

すると、目の前に、村人が集まってくる。

「皆の者!ご苦労だった」


「はっ!」

村人達は一斉に、肩膝と地面に付け、頭を下げた。

「我らの働きで、赤星の目的がわかった…愚かな目的が!我らの神、レイ様はお喜びになっておられる」

「はっ!」



「ククク…」

老婆は必死に抑えていたが…我慢できずに、村人の目の前で笑いだした。

目から涙が出る程に。


「ほんと…愚かじゃな」

老婆はついには、爆笑した。